11月29日令和5年第3回定例会での河本文雄県議による代表質問を掲載させていただきます。
以下が内容です。
河本文雄議員 質問:
4 県政の重要課題について
(2) ブルーカーボンの取組の促進について
藻場の再生を着実に進めていくためには、海藻を食べてしまうウニを除去する活動や早熟カジメを移植する取組をはじめ、様々な方法により取り組むとともに、漁業者や市民団体、民間企業など、より多くの主体と連携して取り組んでいく必要がある。
そこで、二酸化炭素の吸収源対策として、ブルーカーボンの取組の促進に向け、今後、どのように取り組んでいくのか、見解を伺う。
知事 答弁:
これまで県は、漁業者や市民団体と連携して海藻を食べ尽くすウニの除去活動を進めるとともに、早熟カジメの大量生産技術の開発にも取り組み、吸収源対策の一つである藻場の再生を進めてきました。
しかし、相模湾では藻場の9割が消失し、未だに減少傾向にあります。今後これに歯止めをかけ吸収源となる海藻を増やしていくためには、幅広い主体と連携し、より多くの海域で取組を進めていく必要があります。
そこで、県はこの危機的な状況を県民の皆様に広く伝えるとともに、藻場の再生に取り組んでいる漁業者や市民団体に加え、新たにダイビングショップ等の民間事業者にも直接働きかけ、より多くの主体の確保に取り組みます。
併せて、マリーナ事業者と連携し、藻場を相模湾一帯に拡げ、ベルト状につなげる「ブルーカーボンベルト」の取組を進めていきます。
また、藻場を再生するだけでなく、小田原漁港の海岸に整備している人工リーフを利用し、新規の藻場の造成に取り組むとともに、地方港湾である湘南港においても、試験的に早熟カジメを移植して育成する取組を始めます。
さらに、海水温が高くても育つワカメやアカモクなどの養殖を普及させ、漁業者による海藻養殖の規模を拡大していきます。
県は、こうした様々な取組により、多くの主体と連携し、二酸化炭素の吸収源対策であるブルーカーボンの取組を一層促進してまいります。
要望:
二酸化炭素の吸収源対策としてブルーカーボンの取組に対する期待は非常に大きいことから、藻場の再生を着実に進めていただくとともに、藻場の造成、海洋養殖の普及など、漁港や港湾を活用した様々な方法でブルーカーボンの取組を促進するよう要望します。
併せて、こうした取組を実施する際は、例えば、企業版ふるさと納税やネーミングライツの活用など、民間企業とも連携して取組を進めるよう要望します。