9月19日令和5年第3回定例会において一般質問を行いました。
以下が内容です。
桝 質問:
水中ドローンを利用することで、これまで人間が潜水して行ってきた調査や作業を、より安全に、より効率よく行うことが出来るようになる。
また、水中ドローンを上手に活用すれば、相模湾の磯焼けの状況の把握や、藻場再生の取組をより効率的に進めていくことが出来ると考える。
そこで、本県の水産業を支えるため、海のドローンをどのように活用していくのか、見解を伺う。
黒岩知事 答弁:
次に、海のドローンの活用についてお尋ねがありました。
農業や林業の生産現場において既にドローンが実用化されている中、海で使用する水中ドローンも開発が進み、水産業の分野でも活用が始まっています。
県は、これまで、水中ドローンの開発を手掛ける企業と協力し、電波の届かない海中でも正確に位置を把握できるシステムを装備するなど、機能の向上に取り組んできました。
そして、そのドローンを使って、水深が深いため人が行うことが難しい、定置網の破損状況等の確認や、魚の棲み家として海底に設置した「魚礁」に計画どおり魚が集まっているかなどの検証を行ってきました。
水産業の分野においては、この他にも日常的に人が水中で行っている作業や調査が多いことから、今後はこうした作業等に水中ドローンを幅広く活用していきます。
例えば、定期的に行っている漁港施設等の点検や、台風や高潮で被災した施設の復旧にドローンを使うことで、作業の安全性を高めていきます。
また、海洋環境の変化により相模湾で拡大している磯焼けの調査にも活用し、磯焼けの場所や規模を効率的に把握することで、藻場再生の取組を加速させていきます。
さらに、ドローンで撮影した定置網や魚礁、藻場などの映像を県のホームぺージやSNSなどの様々な媒体を使って公開し、水産業や海の環境保全に対する県民の理解促進を図っていきます。
県は、海のドローンを幅広く活用し、水中での作業をより安全かつ効率的に行うとともに、ドローンの映像を積極的に発信し、本県水産業の支援につなげてまいります。
(要望)
海のドローンは、海中での調査や作業の効率性と安全性を高めるために大変有効なツールであるだけではなく、環境・教育の観点でも有効的です。例えば、広島県江田島市で日本水中ドローン協会が主催となって、子どもたちに授業を行っています。わたくしの地元でも、海中ゴミ拾いを行っている団体があります。そういった団体にも海のドローンを活用して、水中のゴミがどういったものであるのか、どこにあるのか、そういった情報提供を行っていくことも重要であると考えます。ドローンを幅広く活用し、相模湾の藻場の再生をはじめ、本県水産業を支える取組を推進していただくよう要望します。