神奈川県議会議員  ます晴太郎オフィシャルサイト

9月27日一般質問「ヤングケアラー支援について」

令和3年第3回 県議会定例会において一般質問を行いました。

内容は以下です。

 

桝 質問:ヤングケアラー支援について
ヤングケアラーの子どもたちは、家族の介護や看護のほかにも、幼いきょうだいの世話や病
気の親に代わって家事をすることもあり、子ども自身の日常生活や学習面にも影響が生じるこ
とが懸念されている。
県では、現在、ケアラー支援庁内連絡会議を立ち上げ、周知・啓発や関係機関の対応力向上
など、様々な取組を行っていると承知しているが、必要な支援が行き渡るよう、より一層の対
策が必要と考える。
こうした中、国は令和4年度予算の概算要求に、ヤングケアラー支援のための新規事業を用
意し、令和4年度からの3年間を集中取組期間として自治体の取組を支援することとしている
。国の新規事業を積極的に活用するなど、知恵を絞ってヤングケアラーへのさらなる支援に取
り組む必要がある。
そこで、今後、ヤングケアラーの支援に向け、どのように取り組んでいくのか、見解を伺
いたい。

黒岩知事 答弁
次に、ヤングケアラー支援についてお尋ねがありました。
家族の介護などに苦しむヤングケアラーは、社会の認知が進んでいないことから、本人
も周囲も、支援が必要であることを認識できず、孤立しやすい状況にあります。
県では、ヤングケアラーの置かれている状況を、県民の皆様に広く周知することと、ご本
人や関係機関に対し、相談窓口や支援情報の提供を行うための、専門ポータルサイトを10月
に開設する予定です。
また、児童や教育、介護などの機関が連携して支援するため、関係機関の職員向けの対
応力向上研修を、年内から開始する方向で準備を進めています。
さらに、ケアラー支援庁内連絡会議が、市町村にも参加を呼びかけ、子どもの頃に、ヤング
ケアラーを経験した方を講師にお招きし、8月に勉強会を開催しました。
その講師の方からは、「助けてくれる大人が周りにいない」「自分の時間や勉強する時間
がない」「家庭や学校以外の居場所が欲しい」といった、ヤングケアラーの実情や気持ちを
、ご紹介いただきました。
経験者の声を直接伺うことで、ヤングケアラーに寄り添う専門職の配置や、家事負担の軽減
、学習支援、居場所づくりによる孤立防止など、必要な支援が浮かび上がってきました。
こうした学習支援や居場所づくりは、県や市町村の取組だけでは、十分に支援が行き届か
ないことが懸念されます。
そこで、ヤングケアラーについて、行政の取組に加え、誰一人取り残さないという
SDGsの理念に基づき、NPOや企業など、様々な主体のパートナーシップによって、支
援を進めていきたいと考えています。
また、国でも、コーディネーターの配置や、居場所としてのオンラインサロンの運営な
ど、自治体のヤングケアラー支援を後押しする事業を検討していますので、こうした国の
動きも注視しながら、実効性のある取組を検討していきます。
県では、今後とも、すべての子どもが、子どもらしい生活を送り、健やかに育つことが
できるよう、ヤングケアラーの支援にしっかりと取り組んでいきます。