9月12日令和6年第3回定例会での原 聡祐県議による代表質問を掲載させていただきます。
以下が内容です。
原 聡祐議員 質問:
水防災戦略は策定から約4年半が経過しており、今回の台風10号への対応を検証し、戦略のさらなる充実を含め、近年、頻発化、大規模化する風水害の対策に活かすことが重要である。
そこで、水防災戦略を推進する県として、今回の台風10号への対応について、戦略の効果を含め、どのように評価しているのか、また、水防災戦略に基づく風水害対策の充実にどのように取り組むのか、見解を伺う。
知事 答弁:
まず、台風10号への対応と水防災戦略の充実についてです。
県では、台風10号の接近前の早い段階から私をトップとする災害対策本部を設置するとともに、被害拡大の恐れがある市町には、いち早く災害救助法を適用するほか、危険が迫ったところには、早めの避難対策の実施を助言しました。
さらに、県民の皆様に適切な避難行動をとっていただくため、私からメッセージを発出するとともに、SNS等を通じて、注意喚起を行いました。
ハード面では、重点的な整備に取り組んでいる遊水地が機能し、藤沢市と横浜市にまたがる境川遊水地では、下流の水位を最大で約1メートル低下させました。
また、堆積土砂の撤去に精力的に取り組んでいる、伊勢原市の歌川では、氾濫を生じさせることはなく、地元から感謝の言葉をいただくなど、対策の効果が発揮されました。
こうした取組はいずれも水防災戦略に基づき、対策を強化してきたものです。
今回の、河川の氾濫や住宅の被害などが発生したことは大変悔しい思いではありますが、過去最大クラスの降雨にも関わらず、尊い人命が失われた、令和元年の台風19号のような大規模な被害を回避できたことは、戦略の取組の成果だと受け止めています。
一方、今回の台風は進路も定まらず、台風から遠く離れた場所で大雨になるなど、予測が難しく、これまで経験したことのない対応となりました。
今後は、今回の台風10号への対応も踏まえ、現行の対策の検証を進め、来年度の水防災戦略の改定に反映させ、風水害対策の一層の充実につなげてまいります。