12月4日令和6年第3回定例会での田中 洋次郎県議による代表質問を掲載させていただきます。
以下が内容です。
田中 洋次郎議員 質問:
医療機関の電子カルテなどのシステムがランサムウェアに感染すると、診療を長時間休止せざるを得なくなるなど、県民への影響が大きいことから、医療機関におけるサイバーセキュリティ対策は非常に重要である。
しかし、こうした対策のノウハウに乏しい医療機関も多いと思われるため、県として積極的な支援が必要であると考える。
そこで、医療DXを推進する中で、医療機関におけるサイバーセキュリティ対策への支援にどのように取り組んでいくのか、見解を伺う。
知事 答弁:
県では、地域の医療機関が患者情報をデジタルで共有するネットワークの構築を進める中で、セキュリティ対策も盛り込んだガイドラインを令和元年度に策定しました。
これは、システムの技術的な要件のほか、職員のアクセス制限など、運用についても示しており、現在県内で展開されている「サルビアねっと」や「さくらネット」は、いずれもガイドラインに沿ったものとなっています。
一方で、例えばインターネットから電子カルテに侵入するなど、個々の医療機関へのサイバー攻撃が増加しており、関係者からは「自院のシステムが安全か確認したいが、方法がわからず、費用も心配である。」といった声を伺っています。
そこで県では、今年度、国と連携し、病院の電子カルテ等のサイバー攻撃に対する安全性を、自己負担なく検査する支援を開始しました。
具体的には、県がコーディネートする形で、希望があった県内120の病院において、国が委託した専門の事業者が検査を行うとともに、必要な対策に関する助言を行っています。
また、令和元年度に策定した県のガイドラインについても、最新のセキュリティ対策等を盛り込んだ改定を行っていきます。
今後もこうした取組を通じて、医療機関のサイバーセキュリティが確保されるよう、しっかりと取り組んでまいります。
要望:
医療機関のサイバーセキュリティ対策について、「ガイドラインの策定や医療機関に対するコーディネートにより支援していく」と知事から答弁があった。
今後、医療分野へデジタル技術の活用が進んでいくことを期待しているが、医療情報は県民にとって極めて重要な情報であり、これを守ることが「県民の安全・安心な医療提供」につながるものと考える。
医療DXの取組が進み、県民の利便性が向上することは喜ばしいことだが、併せて、サイバーセキュリティ対策にしっかりと取り組んでいただくことを要望する。