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6月25日一般質問「中井やまゆり園入所者の地域生活移行に向けた取組について」

6月25日令和6年第2回定例会での山口 美津夫県議による一般質問を掲載させていただきます。

以下が内容です。

山口 美津夫議員 質問:

重度障害者一人ひとりの持つ能力を生かす工夫や、民間企業等との連携による作業の開発など、中井やまゆり園の取組は他の民間の福祉事業所も大いに参考になるものと思う。

障害者が力を発揮できる場を地域の中に確保することなどは、施設入所者の地域生活移行の推進にもつながり、大変重要であると考えており、中井やまゆり園の今後の取組に大いに期待している。

そこで、中井やまゆり園において、施設入所者の地域生活移行を推進するための働く場の確保について、今後どのように取り組んでいくのか、見解を伺う。

知事 答弁:

現在、中井やまゆり園では、当事者目線の支援アクションプランに基づき、園内外での日中活動を充実させ、一人ひとりの可能性が広がるよう、活躍の場や働く場づくりを進めています。

具体的には、積極的に園外に出て、公園の清掃ボランティアや、近隣農家の休耕農地での野菜作りなど、地域の皆様と一緒に、当たり前に暮らせる環境づくりに取り組んでいます。

こうした取組を通じて、活動場所へ公共のバスで移動できるようになったり、収穫用のはさみを使って農作業を行うなど、利用者のできることが増え、暮らしの幅が広がり始めています。

また、近隣企業からは働く場を体験する機会、郵便局からは花壇整備を一緒に行う機会をいただくなど、園の活動に協力してくださる企業などが増えています。

今後、さらに、協力者を増やし、利用者の活躍の場を拡大していくことが重要です。

そこで、園では、これまでに築いたネットワークを活用し、専門家の協力を得て、例えば、缶バッチなどの製作販売にチャレンジしたり、農園で育てた作物を加工して販売へつなげるなど、取組の充実を図ります。

県としては、こうした成果を、実践報告会などを通じて他の施設や企業とも共有し、障害者の活躍の場を広げ、地域で働く場の確保につなげてまいります。

 

要望:

中井やまゆり園入所者の地域生活移行に向けた取組についてです。

質問で触れた就労継続支援B型事業所では、日々の作業によって得られる工賃は、平均で月額15,000円程度です。行き帰りの交通費を負担すると、そのほとんどが手元に残らない、これが障害者の現実です。

どんな障害があっても、皆それぞれに個性があり、得意なことはたくさんあります。県には、中井やまゆり園をはじめとする県立施設が、利用者の地域での活動を進め、理解者、協力者を増やすことで、どんな障害があっても活躍できるんだ、ということを明らかにしてほしいと思います。

また、通過型施設として、利用者の地域での暮らしを実現するには、施設にいるときから「働くこと」を体験すること、さらに、地域生活への移行に向けて、働く場をしっかりと確保することが非常に重要であると考えます。現在の県の取組、なお一層力を入れて進めていくことを要望します。