6月25日令和6年第2回定例会での山口 美津夫県議による一般質問を掲載させていただきます。
以下が内容です。
山口 美津夫議員 質問:
先月、岐阜県瑞浪市において、リニア中央新幹線トンネル工事に起因する井戸やため池の水位低下が発生し、大きく報道されているところである。相模原市の津久井地域においても、津久井トンネルや藤野トンネルの工事が進められているが、過去に、宮ケ瀬ダムの建設に伴う道志導水路トンネル工事により、複数の沢水が枯渇するなどの事象が発生した。
工事に係る地元調整は、事業者であるJR東海が責任を持って取り組むべきものであるが、県も、水の不安を抱える地域に対して、住民の方々に寄り添った対応をしていく必要があるのではないかと考える。
そこで、リニア中央新幹線の建設工事に伴う、地下水等への影響を心配する地域の声に対して、県はどのように取り組んでいくのか、見解を伺う。
局長 答弁:
リニア中央新幹線のルートにあたる、相模原市の津久井地域は、地下水等の豊かな水源に恵まれ、井戸などにより、自ら水道を整備し、管理、運営している集落が点在しています。
JR東海は、この地域の、工事による地下水等への影響は小さいと予測していますが、工事に伴う影響を懸念する声は強く、リニアを促進する県としては、地域の声に耳を傾け、円滑な工事実施につなげていく必要があります。
そこで、県は、これまで、JR東海に対して、工事の着手前に、十分な調査を行い、地域に、工事内容や、生活環境を守るための対策を丁寧に説明するよう、様々な機会をとらえて、要請してきました。
こうした要請を受け、JR東海は、この地域で、約100箇所の観測地点を設置し、継続的に、地下水の水位などのモニタリング調査を行っています。
さらに、万が一水位が低下した場合に備え、新たな井戸の設置や、県営水道の引き込みなどの対策を示し、地域の了解を得たうえで、令和3年に、トンネル工事に着手しました。
この地域では、これまでに、トンネルの掘削が約3キロメートル完了する中、井戸等への影響はないと聞いていますが、県は、引き続き、JR東海に、モニタリング結果などの報告を求めていきます。
また、地元のリニア対策委員会などの場における、地域の声に耳を傾け、更なる対策が必要と考えられる場合は、速やかにJR東海に申し入れるなど、しっかりと対応していきます。
要望:
リニア建設工事に係る地域の声への対応についてです。
リニア工事により、井戸水などの生活水への影響が出た場合、津久井地域にとっては死活問題であります。
計画地沿線には、病院が1カ所、小規模水道が12カ所あります。
既にJR東海により、1カ所の水道組合での井戸の試掘をしました。
道志川の河床より深く井戸を掘りましたけれども、一滴の水も出ていません。
今後本格的に工事が進む中ですが、県は、引き続き、地域の思いをしっかりと受け止めて、JR東海の方にお話をしていただきたいと思います。