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9月22日一般質問「早川の河川整備について」

9月22日令和5年第3回定例会での高橋延幸県議による一般質問を掲載させていただきます。

以下が内容です。

 

高橋延幸議員 質問:

早川や芦の湖周辺の浸水被害を防止・軽減するため、芦の湖の水をより多く安全に放流できるように、早川の河川整備をさらに進めていく必要があると考える。

そこで、今後早川の河川整備にどのように取り組んでいくのか、見解を伺う。

 

県土整備局長 答弁:

県土整備局関係の御質問にお答えします。

早川の河川整備について、お尋ねがありました。

芦の湖とその下流の早川では、近年、記録的な豪雨により浸水被害が度々発生しており、周辺地域からは対策の推進が求められています。

県は、大雨時に芦の湖の湖尻水門を操作し、早川への放流量を調節して、それぞれの浸水被害の防止・軽減に努めています。

今後、さらなる被害の軽減を図るためには、湖尻水門からの放流量を、より一層増やせるよう、その水を受け止める早川の整備を進めていく必要があります。

早川については、これまでに、全体延長約21キロメートルのうち、河口から箱根湯本駅付近までの約5キロメートルの区間で順次整備を進めており、今年度で完了する見込みです。

一方、残る区間のうち、特に仙石原から芦の湖までの約7キロメートルは、大半が未整備であり、川幅が狭い区間も多いことから、今後はこの区間を重点的に整備する必要があります。

そこで県は、国の国土強靱化予算を活用して整備を進めるため、現在、早川や芦の湖の今後の具体的な整備内容を示す早川水系河川整備計画の策定作業を進めています。

今後、市町への意見聴取や県民意見募集を実施し、早川の整備内容を地域の皆様に知っていただくとともに、御意見等を計画に反映させた上で、今年度中の策定・公表を目指します。

また、並行して、昨年度から用地取得や護岸設計に向けた測量調査を進めており、計画策定後、できるだけ早期に工事着手できるよう取り組みます。

県は、今後も早川の河川整備をしっかりと進め、地域の安全・安心の確保に努めてまいります。

答弁は以上です。

 

 

高橋議員 再質問:

次に早川の河川整備についてです。

早川の河川整備については、今後も継続して着実に進めていただきたいと思いますが、河川整備には、どうしても多くの時間を要します。

整備完了までは、芦の湖の湖尻水門を引き続き慎重かつ適切に操作して、芦の湖と早川の浸水被害の軽減に取り組んでいかなければなりません。

現在、湖尻水門では各所のダムと同様、大雨予測の際には、下流の早川の水位を見ながらではあるものの、湖の水位を下げるための事前放流などの水門操作を行っていますが、そうした取組は地域の住民にはあまり知られていません。

県は早川の河川整備と合わせ、湖尻水門の操作により水位調整を行っていることを、地域住民に広く認知していただく活動をすることも、重要であると考えますが、今後どのような広報活動をしていくのか、県土整備局長の見解をお伺いいたします。

 

局長 再質問答弁:

湖尻水門の操作の周知についてお答えします。

芦の湖や早川は、観光や漁業など広く利用されており、地域住民の皆様はもとより、多くの方々に湖尻水門の操作の仕組みを知っていただくことは大変重要だと考えております。

そこで、今後、湖尻水門の放流操作やその効果について、県のホームページで情報発信するとともに、地元市町などと連携しながら、地域や関係団体にチラシを配布するなど、幅広い周知に取り組んでまいります。

 

(要望)

最後に、早川の河川整備について要望いたします。

湖尻水門の操作について、県として様々な努力を重ねているのと同様に、その操作に関しても、理解の周知に努力を重ねていただきたいと思います。

ところで、今年の6月の豪雨の際に、早川の下流域で6センチの増水が見られ、釣り人が河川内の島に取り残されそうになった、との報告がありました。

それはまさに鮎釣り解禁初日、多くの太公望が初物に心を躍らせた日でした。

放流の連絡もあった中で、釣り券を販売したのか、もしくは年間パスをお持ちの方なのか、河川管理者である神奈川県として、漁業組合に対し、放流の認識の確認と釣り人への安全確認や連絡の仕方について、もう一度、早急に協議することが必要だと考えます。

激甚化、頻発化する豪雨災害から地域住民の生命や財産を守るため、芦の湖の平常時の水位を低くしておくこと、事前放流の操作を臨機応変に行えるようにすることなど、地域の声をしっかりと受け止め安全安心に努めていただきたいと思います。

地球温暖化が進み、環境が年々変化して、大型台風、集中豪雨、ゲリラ豪雨、線状降水帯等が頻発し、私たちの暮らしが度々危険にさらされています。

そんな中、気象台からの発表が無いと、神奈川県は芦の湖の水を放流することができません。

現状は、まさに神奈川県の主体は無いと言わざるを得ません。

そんな昭和の時代の取り決めの有効性について、今を生きる私たちは、じくじたる思いを抱えています。

江戸時代に友好的に分水したはずが、今では大雨の時以外は、神奈川県が芦の湖の水を早川に放流することはできないのです。