9月25日令和5年第3回定例会での山本哲県議による一般質問を掲載させていただきます。
以下が内容です。
山本哲議員 質問:
私の地元、寒川町を流れる小出川では、過去に川の水が溢れ出すなどして、川沿いの住宅地が浸水する被害が、度々発生しており、現在も台風等による大雨のたびに増水していることから、これまでも、小出川の整備について、県議会の場で度々取り上げ、河川整備の必要性と着実な事業の推進を訴えてきたところである。
一刻も早く、地域を浸水被害から守り、少しでも町民の皆様の不安を解消していくためにも、小出川の護岸の整備を着実に進めていくことはもちろんのこと、広く下流域に大きな治水効果を与える、遊水地の整備を重点的に進め、できるだけ早期に、その効果を発揮させることが大変重要であると考えている。
そこで、小出川の遊水地整備について、これまでどのように取り組み、今後どのように取り組んでいくのか、見解を伺う。
【小出川の浸水状況】
提供:県土整備局
県土整備局長 答弁:
県土整備局関係の御質問にお答えします。
小出川の遊水地整備について、お尋ねがありました。
小出川は、過去に何度も氾濫が発生しており、近年の豪雨災害の激甚化、頻発化を踏まえると、遊水地の整備を加速させ、早期に効果を発揮させることが重要です。
このため県は、小出川の遊水地を水防災戦略に位置付け、国の国土強靱化予算を最大限活用しながら、集中的に整備を進めています。
小出川の遊水地は、平成27年度に茅ヶ崎市行谷地区を候補地として選定し、市と協力しながら地元調整を行い、令和3年度から用地取得に取り組んできました。
これまでに、事業に必要な約5へクタールの用地のうち、約8割の取得が完了しています。
残る2割の用地取得については、権利関係が複雑な土地も多く、時間を要することが想定されますが、引き続き、精力的に取り組んでいきます。
一方、工事については、用地を取得できた箇所において、令和4年度に一部掘削工事に着手しました。
今後は、周辺地域の地下水の状況を調査し、その影響を監視しながら、本格的に地盤を掘り下げる工事を進めていきます。
さらに、これと並行して、遊水地を囲む堤防の築造工事や、貯留した水を排水するための施設などの工事を進め、令和12年度の完成を目指します。
また、遊水地の工事は、大量の掘削土砂を長期間にわたり現場外に搬出する必要があり、周辺の道路や住環境にも影響することから、地元の茅ヶ崎市や寒川町とも連携し、地域の皆様の御理解を頂きながら整備を進めていきます。
県は、今後も引き続き、小出川の遊水地整備にしっかりと取り組んでまいります。
私からの答弁は以上です。
【小出川遊水地】
提供:県土整備局
(要望)
近年、毎年のように台風や前線の影響により、豪雨等の大規模な水害の発生により、地元住民の危機感は増し、より一層の河川整備の促進が望まれています。
引き続き、小出川の護岸や遊水地などの整備を着実に進め、事業効果が早期に発現できるよう、取り組んでいただくことを要望いたします。
そして、一昨日の土曜日に、今回で16回目を迎えました、小出川沿いで行われる「彼岸花まつり」が、少し雨が降るなか開催されました。藤沢市の遠藤地区から茅ヶ崎市の芹沢地区を抜け、寒川町の大蔵地区までの約3キロメートルの彼岸花が、帯状になって真っ赤に染め、のどかな田園風景と相まって、訪れる来場者の目を楽しませ、心を和ませてくれていました。訪れる人々に愛され親しまれる小出川の、今後より一層の整備の推進をお願いいたします。