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9月22日一般質問「湘南東部障がい保健福祉圏域における重症心身障がい者の支援の充実について」

9月22日令和5年第3回定例会での市川和広県議による一般質問を掲載させていただきます。

以下が内容です。

 

市川和広議員 質問:

日常的に医療ケアを必要とする重症心身障がい者が暮らす施設は、現在、県所管域には5施設運営されており、障がい児を含め、300人を超える方が入所している。しかし、唯一、湘南東部障がい保健福祉圏域には、こうした施設が設置されていない。

県は、今年4月に施行した、「当事者目線の障害福祉推進条例~ともに生きる社会を目指して~」で、御家族に対する支援を規定しており、この条例に基づき、御家族の意向に沿った施設の検討や、御家族の気持ちに寄り添った支援を行うことにより、将来の不安を少しでも和らげることが重要だと考える。

そこで、県として、湘南東部障がい保健福祉圏域における重症心身障がい者の支援の充実に向け、今後、どのように対応していくのか、見解を伺う。

 

黒岩知事 答弁:

市川議員の御質問に順次お答えします。

はじめに、湘南東部障がい保健福祉圏域における重症心身障がい者の支援の充実についてお尋ねがありました。

重症心身障がい者は、たんの吸引や胃ろうによる経管栄養など、日常的に医療的ケアが必要であり、こうした方々が暮らす施設は、県所管域に5か所設置されています。

しかし、湘南東部の障がい保健福祉圏域にはこうした施設がないため、県は、新たに利用が必要になった場合は、他の地域の施設を利用できるよう、広域的な調整を行っています。

また、家族の負担を軽減するため、障害福祉サービスなどの地域資源の充実に努めています。

以前と比べ、訪問サービスや日中活動の場、グループホームなど、利用できるサービスの選択肢は増えていますが、まだまだ現状の地域資源は十分ではありません。

県は、今後、本人の願いや希望を第一に考え、地域での生活が可能となるよう、さらに支援の充実を図っていくことが重要だと考えています。

そこで、グループホームの設置補助や、障害福祉サービス事業所に看護職員を配置した際の補助など、さらなる地域資源の充実に取り組んでいます。

また、小児医療機関等に短期入院で受け入れてもらうメディカルショートステイ事業の実施について、現在、働きかけを行っています。

さらに、湘南東部障がい保健福祉圏域において、重症心身障がい者を、今後どのように支えていくのか、本人はもとより、家族や関係市町村、事業者、医療関係団体等と必要な支援体制について検討していきます。

県は、当事者目線の障がい福祉の実現に向けて、重症心身障がい者が、地域で安心して本人の望む生活ができるよう、支援の充実にしっかりと取り組んでまいります。

 

市川議員 再質問:

今、答弁では、黒岩知事から、関係団体、関係市町村と調整しながら検討していくという話があったが、具体的には、いつ頃から検討を始めるのか、伺いたい。

 

黒岩知事 再質問答弁:

検討に当たっては、現在、関係市町村や地域の事業者、関係団体と意見交換を行っているところです。いただいた意見をもとに、できるだけ、早期に検討の場を立ち上げたいと考えています。

 

(要望)

知事の答弁を聞いて、重症心身障害者を支える御家族で構成する団体から、毎年のように要望が出ているが、毎年粛々と同じような回答をしていただいたことから比べると、この質問を通じて、切実な思いをくみ取っていただけたと理解した。できるだけ早く検討を始めていくという答弁があったので、私からも関係者の方と早期に調整を行っていただくよう要望する。