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11月28日代表質問「無花粉苗木の生産体制の強化と活用について」

11月28日令和6年第3回定例会での田中 徳一郎県議による代表質問を掲載させていただきます。

以下が内容です。

田中 徳一郎議員 質問:

本県では、平成17年春に、花粉が正常に形成されず、飛散しないスギの品種の選抜に成功した。
しかし、この品種の種子から生産した苗木は、生産効率が低く、その選別に大変手間がかかるため生産者の負担となっており、その負担軽減などによる生産体制の強化が求められる。
また、生産した苗木は、人工林の伐採に伴う植替えにより活用が進むが、近年は木材価格の低迷などにより、赤字となってしまうため、植替えが進んでいないと聞く。
そこで、花粉発生源対策を進めるために、今後どのように無花粉苗木の生産体制を強化し、その活用につなげていくのか、見解を伺う。

 

知事 答弁:

県では、全国に先駆けて無花粉苗木の研究に取り組んでおり、開発した苗木の生産量は、令和9年度に年間目標の1万5千本を達成できる見通しです。
一方で、現行の生産方法では、手作業で1本ずつ花粉の有無を確認する必要があり、生産にかなりの労力が必要となります。
そこで県では、無花粉スギの中から特に成長に優れた個体をエリートツリーとして選抜し、そこから枝を切り取り苗木に育てる、いわゆる挿し木による苗木生産の研究開発を令和5年度から始めました。
この苗木は全てが無花粉となり、選別作業の必要が無く、また成長も早いため、下刈りなどの保育経費が節減できる優れた特長を持ち、順調に行けば、令和9年度には生産を開始できる予定です。
また、生産された苗木の活用にもつながる施策として、道から近く、利用期を迎えた人工林について、伐採、植え替えによる若返りと木材の利活用を図る施策を検討しています。
これらの取組みを進めることにより、無花粉苗木生産体制の強化と活用を図り、花粉発生源対策をより一層推進してまいります。

 

要望:

エリートツリーの開発は、手間のかかる無花粉苗木の生産を省力化し、手入れの経費も節減できるものとして期待できます。
今後も引き続き苗木の生産体制を強化し、新たに植え替え施策も検討するなど、花粉発生源対策を進めていただくよう要望いたします。