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11月28日代表質問「県立中井やまゆり園における当事者目線の障害福祉を実現するための課題の 解消について」

11月28日令和6年第3回定例会での田中 徳一郎県議による代表質問を掲載させていただきます。

以下が内容です。

田中 徳一郎議員 質問:

県は現在、令和8年4月に新たな地方独立行政法人の設立を目指しているが、地方独立行政法人化することは、当事者目線の支援を進めていく上での手段であり、決して目的ではない。利用者・ご家族・職員の声を最大限尊重しながら、しっかりと改善を進めていくべきと考える。
そこで、県立中井やまゆり園がいま直面している課題の解消にどのように取り組んでいくのか、見解を伺う。

 

知事 答弁:

中井やまゆり園では「当事者目線の支援アクションプラン」に基づき利用者支援の改革を進めていますが、職員の意識改革が十分でないなどの理由で停滞している取組もあり、個々の利用者の目線に立った支援が深まったとは、まだまだ言えない状況です。
さらに、園では、長期に渡る入所施設での支援の中で、歩行機能の低下や低栄養など、利用者のいのちに関わる深刻な問題が指摘されています。
すなわち、園は、医療の空白ともいうべき状態だったのではないか、そしてこの問題は、知的障害者施設全体の問題ではないかと、私は強い危機感を抱いています。
そこで、利用者支援の改革については、園と本庁の幹部職員がチームを編成し、支援改善アドバイザーと連携しながら、職員教育を徹底するなど、アクションプランの取組を加速させていきます。
また、いのちに関わる深刻な問題については、長年、障害福祉分野で活躍されていた医師を医務統括に、医療安全問題に関して実績豊富な看護師を医務統括補佐として、緊急的に園に配置しました。
この体制のもと、一人ひとりの利用者の状態を改めて把握し、その結果明らかになった健康リスクの改善や、看護に関するマニュアルの抜本的な見直しを進めます。
さらに、先月、立ち上げた「県立中井やまゆり園における医療・健康管理問題改革委員会」では、医療安全や栄養など各領域の専門家により対応策を検討して、福祉施設における医療の空白状態を解消し、利用者の健康状態に応じた対応のルール化を進めます。
県としては、当事者目線の障害福祉の実現に向け、いま直面している課題の解決に全力で取り組んでまいります。

 

田中 徳一郎議員 再質問:

「県立中井やまゆり園における医療・健康管理問題改革委員会」では、福祉施設における利用者の健康状態に応じた対応のルール化を進めていくとのことだが、具体的にどのような内容になるのか。
また、そのルールをいつまでに作成するのか、併せて伺いたい。

 

知事 答弁:

医療・健康管理問題改革委員会では、例えば、日常的な利用者の健康状態を把握するためのガイドラインや、ハイリスク者への適切な支援をするためのマニュアルを、今年度末を目途に作成していきます。
県としては、まずは、中井やまゆり園で、いのちに関わる深刻な問題について事実を明らかにするなど、誰も見えていなかったこの問題に果敢に切り込み、解決へと進めてまいります。

 

要望:

中井やまゆり園がいま直面している福祉と医療の課題は、必ず克服しなければならない問題である。県は、早急に解消するよう、引き続き全力で取り組んでいってほしい。