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9月17日代表質問「支援を必要とする子どもの権利擁護について」

9月17日令和6年第3回定例会での新堀 史明県議による代表質問を掲載させていただきます。

以下が内容です。

新堀 史明議員 質問:

現在は、子どもが自分の思いを素直に話すことができる環境を整える「意見表明等支援員」が、施設等を訪問し、子どもたちの声を丁寧に聴き取る活動を行っていると承知している。

この取組は、これまでなかなか声を出せなかった子どもたちにとって、大きな自信につながるものであり、こうした子どもたちの声をより一層引き出していくために更なる工夫も必要と考える。

そこで、虐待を受けるなどして施設等で暮らしている子どもたちの声を、今後の生活の向上に活かしていくために、県はどのように取組を充実させていくのか、見解を伺う。

 

知事 答弁:

社会的養護を必要とする子どもたち一人ひとりの意見に耳を傾け、その意見を尊重し支援していくことは、子どもの権利を保障する上で、大変重要です。

県ではこれまで、児童養護施設等で暮らす子どもが意見や悩みを手紙により、県に直接届ける仕組みを整備してきました。

また、今年度、意見表明等支援員が施設等を訪問して、子どもの望みや願いを聞く「かながわ子どもの声センター」を設置しました。

こうした、子ども一人ひとりの意見を聞く取組だけでなく、子ども同士が話し合い、施設等における生活の充実を図るためには何が必要か、皆で考え、意見を出してもらうことも重要です。

そこで、県では、施設等で暮らす子どもたちが集まり、日々の生活や将来のことなど、様々なテーマについて議論する場の設置を進めていきます。

また、子どもたちの意見は、児童相談所や施設等の関係機関で共有し、支援に反映させていきます。

こうした取組により、支援を必要とする子どもたちが、「声をあげてもいいんだ」、「声を上げたら自分の生活や未来が変わった」と感じられるよう、積極的な意見表明を後押しすることにより、子どもたちの権利擁護に努めてまいります。

 

新堀 史明議員 再質問:

子どもたちの意見を丁寧に聞いて、支援につなげていくことは重要な取組だと思います。

しかし、せっかく自分の声を県に伝えたのに、結局、何も変わらなかった、ということになれば、子どもたちを失望させてしまうかもしれません。

そうしたことのないよう、県として、子どもたちの意見を実現するために、どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

知事 答弁:

子どもたちの意見については、県がしっかりと受け止め、対応について、児童養護施設の施設長会議や児童相談所の所長会議など、関係機関と連携して速やかに協議を行い、早期の実現に向けて取り組んでいきます。

また、実現が難しい意見については、「かながわ子どもの声センター」を通じて、その理由も含めて、提案した子どもたちに丁寧に伝えてまいります。

要望:

子どもたち一人ひとりの意見を聞き、支援につなげていくこと、そして、また、日ごろ交流のない施設などの子どもたちが一堂に会して、意見交換することは大変素晴らしい取組でありますので、ぜひ進めていただきたいと思います。

しかし、こうした取組を実施することが目的になってしまっては、子どもたちの要望が何も実現しないということにもなりかねません。

こうした子どもたちの意見は、大きな費用が掛かるというよりは、現場の大人たちの知恵や工夫で改善できることが多いと思います。

行政は仕事が遅いと言われがちですけれども、子どもたちの意見・要望は待ったなしだと思います。丁寧にスピード感をもって対応して、本気で子どもたちの意見を受け止めていただくことを要望いたします。