6月24日令和6年第2回定例会での難波 達哉県議による一般質問を掲載させていただきます。
以下が内容です。
難波 達哉議員 質問:
森林の機能を将来にわたって継続的に発揮するためには育てた木を伐って、木材を利用し、再び木を植えて育てる、持続可能な林業の構築が必要となる。
しかし、森林所有者の高齢化や近年の木材価格の低迷等により、伐採適期を迎えた森林の伐採、植え替えは進んでおらず、このような課題に対応するためには、様々な角度から対策が必要と考える。
また、令和6年度から森林環境税の徴収も始まり、これまで以上に、特に次代を担う子ども達に、森林を守る林業の役割を知ってもらうことも必要であることから、子ども達への環境教育を更に進め、林野庁の「木づかい運動」を推進することが大切だと考える。
そこで、持続可能な林業活動等を通じて森林を適切に整備・保全し、健全な状態を今後も維持していくため、県としてどのように取り組んでいくのか、見解を伺う。
環境農政局長 答弁:
持続可能な林業の構築に向けた取組についてお尋ねがありました。
県はこれまで、水源環境保全施策などにより人工林の間伐を進めており、適正に管理された森林が大幅に増加しています。
しかし、木材価格の低迷により、伐採した木を販売しても、その後の植栽や手入れの経費が捻出できないことなどから、利用期を迎えた人工林の植え替えは進んでいません。
伐採した木を利用し、新たに植栽するという森林のサイクル構築には、伐採、植栽、利用の各段階で、事業者への支援に加え、消費者への普及啓発など、総合的に対策を行っていく必要があります。
そこで令和5年度から、事業者に対し、スマート機器や高性能林業機械の導入支援を行い、林業の生産性や安全性の向上を図っています。
また、無花粉スギの中から、成長が早く、植栽後の手入れが省力化されるエリートツリーを選抜し、苗木生産者に提供するための取組も始めています。
さらに、県産木材で作ったカスタネットを保育園へ配布したり、「かながわ木づかいフェア」において木を使ったワークショップを開催するなどして、子どもたちへの普及啓発にも取り組んでいます。
加えて、民間木造住宅の建築支援等を通じて、県産木材の利用促進も図っていきます。
これらの事業を通じて持続可能な林業を構築し、森林の機能を将来にわたって維持してまいります。
要望:
次代を担う子ども達に向けて、特に都市部の子ども達へは森林を守る環境教育をさらに推進することが、林野庁の「木づかい運動」の理念に沿うものだと考えております。
先程答弁にもありましたけれども、この木材を利用した例えば建物を整備する際に補助金を出している自治体もいくつかあるんだと思っております。この木育ということで、木材で出来ている、例えば先程カスタネットというお話がありましたけれども、このおもちゃを子どもに与えて遊ばせる、これだけではなくて、是非とも木材を利用した例えば教室等で木のにおいのする場所で、体で木を感じながら学び遊ぶ、ということが本来の木育だと私は考えております。
令和6年度から森林環境税の徴収が始まったこともありますので、更なる環境教育の充実を要望させていただきます。