2月27日令和6年第1回定例会での渡辺 紀之県議による一般質問を掲載させていただきます。
以下が内容です。
渡辺 紀之議員 質問:
県立いせはら塔の山緑地公園は、市街地周辺にある貴重な塔の山のみどりを、開発などから守るため、「市民緑地制度」を活用し、公園の大半を占める樹林地を、県が無償で借地し、整備したものである。
県に土地を貸している地権者の方々は、高齢化も進み、将来的な相続なども念頭に置き、土地の売却を考え始めている方などもいる。 令和8年度末で20年の借地の更新時期を迎えるため、地権者の意向を確認し、緑地を継続して保全できる方法を検討すべきと考える。 |
そこで、県は、①市民緑地制度を活用したこの公園における取組をどのように評価しているか。また、②借地契約の更新時期を迎えるにあたり、今後、どのように取り組んでいく考えであるか、併せて見解を伺う。
局長 答弁:
この公園は、地権者と借地契約を締結する市民緑地制度により整備したもので、県の財政状況が厳しい中、土地の買収費用をかけずに、事業着手から2年という短い期間で一部開園することができました。
一方、借地契約期間の満了を3年後に控え、現契約では同一条件での更新が前提となっているものの、相続の発生などにより、無償借地に協力を頂いた地権者の意向が変化している可能性もあります。 また、県が、公園内の樹木の伐採や散策路の修繕などといった維持管理を行う際、その都度、地権者の了解を得る必要があり、迅速かつ効率的な対応がしにくくなっています。 このように、市民緑地制度の活用で、早期に良好な自然環境の保全・活用が図られた一方で、これに伴う懸念や課題も生じていると受け止めています。 そこで県は、今後も引き続き、市民緑地制度を活用して公園の緑を保全していくため、令和8年度末の契約更新に向けて、地権者の皆様に、県の緑地保全の考え方や公園の維持管理上の課題をお伝えし、それぞれの方の御意向を伺っていきます。 その結果を踏まえ、地元伊勢原市の御協力もいただきながら、本公園の良好な自然環境を、継続的に保全できる方法を検討してまいります。 |
渡辺 紀之議員 再質問:
答弁の中で「契約更新に向けて、地権者に緑地保全の考え方などを伝え、それぞれの方の御意向を伺っていく」との答弁があったが、1軒ずつまわるのか、どういう形で伺うのか、具体的な形がわかりにくいので、どのような形で進めていくのか、見解を伺いたい。 |
知事答弁:
借地契約の更新にあたっては、当初の契約時から、相当の時間が経過しているため、地権者の皆様には、改めて、市民緑地制度を活用した緑地保全の考え方などに御理解をいただく必要があると考えています。
そこで県は、地権者の皆様と対話の場を設け、十分に意見交換した上で、それぞれの御意向を伺ってまいります。 |
要望:
対話の場という言葉をいただきました。過去の経過を踏まえ、今後の運営も含めて、地権者の意向をよく聞いていただきたいと思います。27公園で唯一の借地公園ですので、事例がないとはいえ、対話の場は、形だけやるのではなく、何回もひざを突き合わせ、やっていただくような配慮をしていただきたいと思っています。