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2月26日一般質問「未病分野における民間の新たな技術・サービスの活用について」

2月26日令和6年第1回定例会での綱嶋 洋一県議による一般質問を掲載させていただきます。

以下が内容です。

 

綱嶋 洋一議員 質問:

県では、県民の未病改善及び未病産業の持続的発展を目的として、新たな技術・サービスを現場のフィールドで実証する「神奈川ME-BYOリビングラボ」を推進しており、令和5年度は、高齢者を対象に、AIアバターと自宅に居ながら対話することで行動がどのように変容するのかという実証事業を行っていると聞いている。

こうしたAIアバターに代表される新たな技術・サービスについて、「神奈川ME-BYOリビングラボ」での実証を通じて、科学的エビデンスを積み重ねながら、社会実装していくことは、認知症や転倒防止といった地域の健康課題解決にも役立つもので、特区等を推進してきた本県として力を入れていくべきと考える。

そこで、地域の健康課題解決に向けて、「神奈川ME-BYOリビングラボ」で得られた成果をどのように展開していこうと考えているのか、見解を伺う。

 

知事 答弁:

県は、未病改善につながる商品を開発する事業者に実証フィールドを紹介し、大学等と連携して、有効性を評価する未病リビングラボを進め、その結果、いくつもの商品を社会実装し、県内に導入してきました。

これは、本県が市町村と連携して、県内全域を対象に事業者に実証フィールドを提供し、大学や企業と連携して商品を開発できる仕組みを、国に先駆けて構築してきた成果で、本県の強みであると考えています。

そうした中、超高齢社会の到来やコロナ禍で高齢者の孤独や孤立化の課題が顕在化し、高齢者の未病改善の取組の必要性が増してくるようになってきました。

そこで、今後も未病リビングラボの実証で得た大学や企業との連携ノウハウや知見などを活用し、地域の健康課題の解決を図っていきたいと考えています。

具体的には、DXを活用した認知症対策として、高齢者を対象にAIアバターと対話ができる環境を自宅に設置し、対話の状況と行動変容を検証する実証などを実施していきます。

また、高齢者の転倒リスクといった健康課題を身近な施設で解決できるよう、来月から薬局でフットケアサービスを提供する実証研究にも取り組みます。

このように、今後も関係機関との連携を強化し、未病リビングラボで得た知見を最大限に活用することで地域の健康課題の解決を図り、県内市町村へ実証成果をいち早く還元していきたいと考えています。

 

綱嶋 洋一再質問:

市町村などにとっては、新しい技術やサービスは使い勝手やその効果が分かりにくいことが多く、いきなり現場で受け入れるのは難しいことがあると考えます。

そこで伺います。県がその間に立って、現場に繋いでいく必要があると思いますが、その点についてどのように認識しているのか、見解を伺います。

 

知事答弁:

未病分野においての新たな技術やサービスを市町村などの現場に繋ぐための県の役割について、お尋ねがありました。

市町村からは、「実証の効果を確認するためのフィールドや対象者を、どうすれば良いかがわかりにくい」、などの声もいただいておりまして、県が企業と市町村の間に立ってつなぐ取組が重要であると認識しています。

そこで、未病リビングラボ事業では、新たな技術・サービスを現場でどのように試そうとしているかを、事前相談を通じて見える化し、市町村へ提示しています。

また、現場で実証した結果をとりまとめ、その有効性や科学的エビデンスを分かりやすい形にして、市町村へ提供しています。

今後も、市町村が新しい商品やサービスを積極的に利活用できるよう、県がコーディネート機能を発揮していきます。