2月26日令和6年第1回定例会での田中洋次郎県議による一般質問を掲載させていただきます。
以下が内容です。
田中 洋次郎議員 質問:
売り上げの多くを企業などの研修利用に依存していた株式会社湘南国際村協会は、新型コロナウイルス感染症の影響により研修の在り方が変わった状況をふまえたサービスの提供が求められるとともに、新たな顧客の開拓に努めなければ経営状況は一層厳しいものになる。
また建築から30年が経過する湘南国際村センターでは今後設備の更新や修繕工事にあたり莫大な費用がかかることが予想されるため、建物の維持・修繕を見据えた経営方針が必要になる。
そこで、経営環境が大きく変化している状況の中で、湘南国際村センターを運営する株式会社湘南国際村協会に対して、今後どのように支援していくのか、見解を伺う。
知事 答弁:
湘南国際村センターは昨年6月に通常営業を再開しましたが、コロナ禍における営業休止期間で顧客が離れていく、という影響が懸念されました。
そこで、センターを運営する湘南国際村協会は再び経営を軌道に乗せるために、民間コンサルタントの意見も取り入れながら、効果的な広告活動や、きめ細かな営業活動を進めてきました。
また、施設・設備面では、客室を本格的にリニューアルすると同時に、対面とリモートによる「ハイブリッド型会議」に対応できるよう改修し、会議機能も向上させるなど、多くの顧客に満足いただける宿泊研修施設にパワーアップさせました。
こうした国際村協会の取組を支援するため、県としても、企業研修やMICEの誘致について、関係団体等へ呼びかけを行うなど、積極的な利用促進を図ってきており、今後も継続して支援していきます。
また、国際村は相模湾越しの富士山の景色が、世界的に有名な葛飾北斎の浮世絵、「神奈川沖浪裏」のイメージに重なる素晴らしい景観を有しています。
そこで、令和6年度も、AIと北斎の世界を融合させたイベントをセンターで開催し、賑わいを創出します。
さらに、現在、活用が進んでいないBC地区についても、湘南国際村の活性化に繋がるよう活用策を検討しており、事業者の公募に向けた調整を進めています。
県は、このように経営に対する支援や地域全体の活性化策も講じながら、地域への訪問者の増加を図り、湘南国際村協会を支援してまいります。
田中 洋次郎議員 再質問:
湘南国際村協会は、昨年3月に令和9年度までの第五次経営計画を策定したところであり、株主である県は計画の達成に様々な支援を行っていくことになります。
まだ計画初年度ではありますが、計画の進捗状況と、達成にむけた課題について、見解を伺います。
知事答弁:
現在、年度の途中であり、国際村協会は計画の達成に向けて一丸となって取り組んでいる状況であることから、県としては、まずはその動きを注視していきます。
また、計画の達成に向けては、施設の利用率の上昇、これが一番の課題であるため、以前からセンターを利用していただいているリピーターからの受注獲得を進めます。
そして、新規顧客の開拓や、過去に利用していただいたものの、その後長期間利用がない、いわゆる「休眠顧客」の受注獲得に向けても取り組んでいきたいと考えています。
要望:
知事からは色んなこれからのイベントであるだとか、BC地区のこれからの新しい取組等にもご答弁をいただきました。
利用者を増やすということが今回課題だということなんですけども、今、湘南国際村センターの利用者の多くは県外在住の方であるというふうに聞いております。ぜひ今後県民の皆様にもご利用いただけるような施設のあり方について検討を進めることが、利用者の増につながるのではないかと思いますのでぜひご検討をよろしくお願いいたします。
また、現在経営環境の変化が激しくて舵取りが難しい局面ではありますが、ぜひ支援に取り組んでいただきたいと思います。
その上で、中長期の修繕や維持に向けた計画をしっかりと立てていただいて、それに対してどれだけの売上が必要なのか、こういった観点もしっかりと計画を立てていただいた上で、その計画の達成が困難だと判断した場合においては、集客や営業の分野で優れた手腕を発揮できる民間企業の経営者など外部人材に経営を委ねる、そういった抜本的に大胆な経営刷新も視野に入れてこれから経営の強化に向けた検討を進めていただくように要望いたします。