12月6日令和5年第3回定例会での小林 武史県議による一般質問を掲載させていただきます。
以下が内容です。
小林 武史 議員 質問:
夫婦間の問題は外からは計り知れない様々な事情があり、子どもを連れて自宅を出ることは、事例ごとに理由は様々であると考える。
私が相談を受けた実子誘拐と呼ばれる状況の場合もあれば、深刻で命の危険性のあるドメスティックバイオレンスの場合もある。
そして、当然のことながら、行政としては、その判断をする立場でもなければ権限もないことは承知をしている。
しかし、以上のことを考慮してもなお、両親と一緒に暮らしたいと思いながら、現実には離れ離れに暮らさざるを得ない状況の子どももおり、子どもの権利条約に反した状況が存在することは否定できない。
そこで、夫婦間のトラブルなどにより、子どもの権利が侵害されないよう配慮していくことが必要だと考えるが、県はどのように取り組んでいくのか、見解を伺う。
局長 答弁:
夫婦間のトラブルは、子どもの心に傷を残すなど、その成長に深刻な影響を及ぼす場合や、子どもの権利の侵害が危惧される場合もあることから、その対応には十分な配慮が必要です。
児童相談所では、子どもの前での夫婦間の暴力やけんか等について、警察などから通告を受けた場合は、心理的虐待として受理し、保護者に対して注意喚起や指導等を行っています。
具体的には、子どもが夫婦間のけんかを繰り返し目にすると、家庭内での安心感を得られず、気持ちが不安定になるなどの悪影響を受けてしまうことを、児童福祉司が丁寧に説明し、夫婦が子どもの前でトラブルを起こさないよう指導しています。
議員ご指摘の、夫婦間で同意に至らないまま、一方の親が子どもを連れて家を出ることに関するトラブルの多くは、離婚や親権の問題が原因と考えられ、夫婦間の問題に児童相談所が介入することはできません。
その一方で、子どもの権利が侵害されるような場合には、児童相談所は、子どもの安全を最優先に毅然と対応する必要があります。
例えば、一方の親が子どもを連れて家を出た後に、虐待が疑われる時は、児童相談所は、その養育状況に問題がないかを確認し、必要な場合は速やかに一時保護を行うなど、子どもの安全確保を徹底していきます。
また、子どもや家庭の相談に携わる市町村の児童家庭相談窓口などに対し、夫婦間のトラブルが子どもに与える悪影響と、そうした場合の対応についても、改めて周知していきます。
こうした取組により、子どもたちが健やかに成長できるよう、子どもの権利をしっかりと守ってまいります。
私からの答弁は以上です。
要望:
東京23区の、とある区においては、区が主催した「離婚をめぐる法律・制度活用講座」において、講師の弁護士が、まず最初に子どもを手元に確保した上で、有利な状況から離婚交渉を進めていく、このような離婚のテクニックが指南されたことが明らかにされ、問題となりました。行政サービスとして不適切であるとともに、子どもの視点、立場が完全に抜け落ちていると私は考えています。
くしくも、今日、12月6日は、世界人権宣言が採択された1948年12月10日に由来した人権週間にあたります。この人権は、当然のことながら、子どももその範囲に入っているわけで、大人の論理ばかりが優先されるのではなく、離婚の有無にかかわらず、子どもが両方の親との接触が保証された中で、成長できる権利にも光をあてるべきであると考えています。
従って、神奈川県内で同種の講座が開かれる際には、その内容についても注意深くご配慮いただきますよう要望をいたします。