9月20日令和5年第3回定例会での大村悠県議による一般質問を掲載させていただきます。
以下が内容です。
大村悠議員 質問:
都市住民に、自然の中で農業などに触れ合いながら地域の人々と交流するグリーンツーリズムは、地域を訪れる「交流人口」を増やし、地域の活性化につながるとともに、農業者の所得向上や農業等への新規参入を希望する若者に可能性を拓くことができると考えている。
これまでに県は、農業体験や自然との触れ合いの場を提供している里地里山保全活動団体の取組を支援してきたと承知している。
一方で、活動団体は、高齢化やスタッフ不足により、安定した運営に不安があることから、継続的な都市住民の受入れ体制の確保や、特色ある体験メニュー作りなど、県の支援が必要と考える。
そこで、グリーンツーリズムの推進に向けて、今後、県として活動団体の支援にどのように取り組んでいくのか、見解を伺う。
環境農政局長 答弁:
環境農政局関係の御質問にお答えします。
グリーンツーリズムの推進に向けた活動団体の支援についてお尋ねがありました。
本県には、都市近郊の農地や森林などのいわゆる里地里山が各地にあり、都市住民がそこに滞在し、農林漁業の体験を楽しむグリーンツーリズムが行われています。
県内には、里地里山を保全し、グリーンツーリズムに取り組む団体が約30あり、田植えや炭焼き体験、生き物観察会などを行ってきました。
こうしたグリーンツーリズムは、交流人口を増やし、地域の活性化を図るために大変重要ですが、近年、団体の人数が減少するなど、安定した運営に不安がある団体が多い状況です。
また、グリーンツーリズムの魅力をさらに高め、より多くの都市住民に参加してもらうためにも、県として様々な支援を行う必要があると考えています。
そこで県は、まず、活動団体の運営スタッフを確保するため、SNSなどを使ってボランティアを募集するほか、グリーンツーリズムに積極的な企業や大学に活動への参加を幅広く呼びかけていきます。
また、昨年度県が実施した、モデルツアーの検証結果から作成したマニュアルをもとに、活動団体が、新たな地域資源や魅力的な体験メニューの洗い出しに取り組めるよう、丁寧に支援していきます。
さらに、洗い出したコンテンツを旅行業者に提供し、その地域ならではの風土や食文化を生かした特色あるツアープランの作成につなげます。
県は、こうした取組により、活動団体をきめ細かく支援することで、本県の里地里山の魅力を活かしたグリーンツーリズムを推進してまいります。
(要望)
次に、グリーンツーリズムの推進に向けた活動団体の支援についてです。
自然、里地里山、農業、こういったものは、神奈川にとっても魅力的な資源で、所得向上という観点からも、農地や里地里山を活用した収益源を作ることは重要なことと考えています
自然との調和や自然環境保全の観点から、こういった取組に懸念の声もでていますが、自然を維持管理していくには、費用がかかりますし、そのためにも無料開放といったことではなく、しっかりと観光客や来てくれた方々からの入場料や参加費をしっかり確保して、維持管理につなげていく流れをつくってもらいたいと思います。
また、ネットを通じて、ボランティアも募るということですけれども、こちらについてもなかなか容易なことではないと考えています。物事を発信すること自体は簡単ですが、その投稿を見てもらって、魅力的に感じてもらって、そして参加してもらう、こういったプロセスは決して簡単なことではないと考えています。
答弁にもありましたが、企業や大学をピンポイントでプッシュしていくとのことでしたが、こういった取組とともに、参加してくれた方々の仲間の輪を広げてもらえるように、こういった取組を進めていくことで、事業の人材確保、持続可能な取組とするための効果的な取組を検証しながら進めていくことを要望したいと思います。