9月22日令和5年第3回定例会での高橋延幸県議による一般質問を掲載させていただきます。
以下が内容です。
高橋延幸議員 質問:
「観光立県かながわ」の実現に向けて、他県の観光地との競争に勝つためには、他県の観光先進地で、既に取り組んでいる新たな観光税の検討をすべきと考える。
一例として、宿泊客だけでなく、日帰りの観光客も含め、幅広く負担をお願いするなど、さらなる観光財源を確保し、恒久的な観光振興施策に取り組んでいく必要があると考える。
そこで、「観光立県かながわ」の実現に向けて、本県の観光振興施策を一層充実させるためには、さらなる観光財源の確保に向けた検討が必要と考えるが、見解を伺う。
黒岩知事 答弁:
次に、さらなる観光財源の確保についてです。
県は、本年3月に策定した「第5期神奈川県観光振興計画」に基づき、「観光により地域が輝く神奈川」を目指して、様々な施策を展開しており、その財源確保は重要です。
これまで県は、東京2020大会等大型イベントによる観光需要を取り込むため、インバウンドを対象としたプロモーション等に取り組んできました。
その後、コロナ禍により観光施策の実施が難しい時期もありましたが、観光需要の回復に伴い、積極的に観光振興に取り組む必要があります。
こうした中、一部の自治体では、宿泊税の導入など、観光施策の充実を図る財源を検討しています。
本県では、宿泊税等の観光財源について、平成29年に、神奈川県観光客受入環境整備協議会が、宿泊者の箱根や横浜への偏在等の課題から、導入を拙速に進めるべきではないとの結論を出しています。
一方、同協議会では、財源確保方策は、様々な角度からの検討が必要という意見も出しています。
財源の確保方策には、宿泊税のほかに寄付金などの手法も考えられますが、その検討にあたっては、観光に携わる方々との丁寧な議論が求められます。
そこで、県は、財源の確保について、市町村のほか、観光関連団体で構成される神奈川県観光魅力創造協議会を活用して、関係者の意見を聴取します。
また、宿泊税を導入している自治体の事例を調査するとともに、協力金やクラウドファンディング等様々な手法についても研究します。
県は、観光施策に必要な財源確保に向けて、引き続き、国の「国際観光旅客税」の自治体への配分を要望するとともに、本県の実情に応じた財源確保方策について研究をしてまいります。
私からの答弁は以上です。
(要望)
コロナ禍を経て観光需要が回復する中、他県の観光施策を上回るためには、さまざまな施策を展開していくことが必要であり、「観光立県かながわ」の実現に向けて、今の県の予算額では不足していると考える。
今後、財源確保のため、様々な方策を検討すべきであり、宿泊事業者はもちろんのこと、広く観光事業者の協力が得られるような仕組みを構築することが必要である。新たな目的税を観光事業者や宿泊事業者の皆さんと研究し、他の観光地に遅れを取ることがないよう要望する。