9月20日令和5年第3回定例会での難波達哉県議による一般質問を掲載させていただきます。
以下が内容です。
難波達哉議員 質問:
水源地の森林整備を進めることで、県民全体が良質な水の安定的供給という恩恵を受けられるだけでなく、近年激甚化してきている台風や大雨などによる自然災害の被害軽減にもつながり、カーボンニュートラルにも資するものであると考える。
こうした中、第4期実行5か年計画がスタートし、現在2年目を迎えたところであるが、この計画期間は、これまでの20年間を締めくくるだけでなく、大綱終了後の施策を検討する重要な期間であると思う。
そこで、水源環境保全・再生施策大綱期間終了後を見据えて、今後どのように進めていこうと考えているのか、見解を伺う。
環境農政局長 答弁:
次に、水源環境保全・再生の取組についてです。
県では、県民生活を支える良質な水を、将来にわたり安定的に供給するため、間伐等の森林整備や生活排水処理施設の整備など、16年にわたり、水源環境保全・再生施策に取り組んできました。
その結果、下層植生の回復や合併処理浄化槽の普及が進んだことなどにより、森林の緑のダムとしての機能が回復するとともに、河川の水質の改善が図られるなどの効果が現れてきています。
昨年度開始した「第4期実行計画」では、これまでの取組を継続しつつ、集中豪雨などによる自然災害に対応するため、林地保全対策の強化などに取り組んでいます。
また、所有者と協定を結び、県が整備してきた森林については、所有者による整備が特段不要な状態にして、順次返還していますが、返還後も状況に応じて、自然災害やシカの食害などに対応していきます。
大綱終了後を見据えてですが、まずは、この第4期計画に掲げた取組を着実に進めていきます。
また、有識者や環境・林業の分野における関係団体等で構成する県民会議では、これまでの取組に対する総合的な評価に係る検討が始まっており、今年度末を目途に、評価報告書と大綱終了後に向けた意見をいただくこととしています。
併せて、県民の皆様や県議会、市町村等からも御意見を伺いながら、県として取組を検証し、今後の施策の方向性を検討してまいります。
私からの答弁は以上です。
(要望)
続きまして、水源環境保全・再生の取組についてということで、今、局長からのご答弁で、これまでの県の様々な取組、色々な成果があったということで承知しました。
しかし、登壇でも申し上げましたけれども、返還後の森林を放置してしまいますと、元のように荒廃してしまうのではないかと心配があり、これは、私の地元の西山をはじめ、県内の他の地域でも同様の懸念を感じていると思います。
将来にわたり、水源地域の森林を良好な状態に維持していくためにも、これまでの取組を検証した上で、しっかりと今後の方向性について検討してもらうことを要望させていただきます。