9月25日令和5年第3回定例会での山本哲県議による一般質問を掲載させていただきます。
以下が内容です。
山本哲議員 質問:
これまで本県においては、平成26年にベトナム計画投資省と経済交流に関する覚書を締結し、翌年の平成27年からは、県庁周辺で「ベトナムフェスタ in 神奈川」を、平成30年からは、ベトナム現地で「KANAGAWA FESTIVAL in HANOI」を開催するなど、経済や文化、観光など様々な面でベトナムとの交流を深めてきたと承知している。
これまで県は、県内中小企業がベトナムに進出する際、様々な支援を行ってきているが、ベトナムへの進出後、事業を継続するとともに、更に拡大していくためには、現地の様々な課題に対して、企業に寄り添いながら支援していくことも必要であると考える。
そこで、県内中小企業のベトナムにおける事業展開について、今後どのように支援していくのか、見解を伺う。
黒岩知事 答弁:
県内中小企業のベトナムにおける事業展開支援についてお尋ねがありました。
ベトナムは、若い労働力が豊富で、着実に経済成長を続けている市場としても魅力があり、公益財団法人神奈川産業振興センターの調査でも、県内中小企業の海外展開先として高いニーズがあります。
県は、これまで、ビジネス環境に関するセミナーや相談会のほか、現地の工業団地と連携し、賃料や管理料の減免などの優遇が受けられる「神奈川インダストリアルパーク事業」などにより、中小企業24社の進出を支援してきました。
また、ベトナム進出後は、現地での課題の共有や、ネットワーク作りのため、県内企業で構成する「神奈川県企業会」をハノイやホーチミンで立ち上げ、サポートしてきました。
一方、近年、ベトナムでは、現地スタッフがキャリアアップ等のために転職を頻繁に行い、社員の定着が進まないことから、企業が事業を持続的に展開・拡大していくためには、優秀な人材の確保と定着が重要です。
また、事業拡大に向け、パートナーとなる現地企業を探すことや、許認可事務等における煩雑な行政手続きも課題となっています。
そこで、今後、現地に精通した人材サービス企業と連携して、進出した中小企業向けに相談会を新たに開催するなど、人材の確保や定着が図られるよう支援していきます。
また、現地の展示会への出展支援や、商談会の開催など、ベトナム企業とのマッチング機会を充実させて、新たな取引先の開拓に取り組みます。
さらに、現地での行政手続きについて相談があった場合は、現地政府との意見交換の場を設定するなど、これまで培った関係を生かして、ベトナム政府に改善を働きかけていきます。
県では、こうした取組を通じて、引き続き、県内中小企業に寄り添いながら、ベトナムでの事業展開を支援してまいります。
私からの答弁は以上です。
【神奈川インダストリアルパーク事業】
提供:産業労働局
(要望)
まず、「県内中小企業のベトナムにおける事業展開支援について」です。
ベトナムは、平均年齢が約30歳と若く、約1億人の人口規模を活かして高い経済成長を続けています。ビジネスを行う上で高い潜在力を有している国でありますが、県内中小企業が現地で事業を展開するためには、ノウハウや現地でのネットワークなどの更なる充実が必要と考えます。
引き続き、企業のニーズや課題をしっかりと把握した上で、海外駐在員や関係機関とも連携を図り、県内中小企業が現地で安心して事業を展開できるよう、きめ細かく支援していただくよう要望いたします。